会社のPCに新しいマウスが来た。というわけで、
■IntelliMouse explorerひねくれインプレッション(環境:IntelliPoint3.1a,WindowsNT4.0(SP4),PS/2接続)
総合的に言うとあまり操作感は芳しくない。これが固体差による精度のバラツキでたまたま粗悪な性能のものだった、および自分に合った設定を行なっていないという可能性があることを踏まえて読んで頂きたい。
特筆すべきなのは当初のIntelliMouseと比較して一回り大きくなっているということ。一回りと言えば大した違いには思えないように聞こえるが、実際手に持った時の違和感はかなりのものだ。形も全体的に平べったくなっており見た目にも違和感を感じる(個人の趣味にもよるが)。
トラックボールから光学式センサーに変わったことでマウス自体は軽くなったようだが、平べったい形状のため持ち上げようとした時に、以前より力を込めないと滑ってしまい持ち上げ難くなっている。持ち方の問題かも知れないが、持ち上げられてもマウスが水平にならず後ろ部分の重みで傾いてしまう。これは自分のマウスの握り方で指が自然に来る位置とマウスの重心とがずれているためだろう。
光学式センサーの精度は想像していたよりも遥かに悪い。マウスポインタがカクカク揺れてお世辞にもスムースな移動とは表現できない。ゆっくり動かしたい時はもっと最悪な状態に陥る。1ドット単位の移動が難しいのだ(これは自分の環境が移動速度を早めにしている影響が大きいと思われる)。愛用している人によれば移動速度は遅めに設定して加速するように調整すれば問題ないらしい。
また光学式センサーにも得手不得手があるようで、一般的なマウスパッドを使用している時に想像し得ないなんらかの理由によりポインタの挙動がおかしくなる現象が発生する。使用しているマウスパッドには表面に傷や凸凹は肉眼では確認できない。だが、ゆっくりマウスポインタを移動させると突然逆方向に移動することがある(上の場合は下へ。下の場合は上に)。表面がザラザラな机の面を使用した場合は前述の現象は発生しないので、マウスパッドが原因か。すべすべした面よりも細かい凹凸のある面でないと性能が発揮できないようだ。
あとトラックボール形式のマウスに慣れていると思わぬ弊害に突き当たる。マウスを画面端に持っていこうとする場合に手首の動きだけでは目的地までマウスポインタが届かないことがある。その場合はマウスを浮かせて元の位置に戻し、再度マウスポインタを移動させるという動作を自然に行っていたが、光学式の場合だとマウスを浮かせて元に戻してもマウスがその動きを感知してしまいマウスポインタも元に戻ってしまう。漫才なら良いツッコミ所だ。光学センサーが感知しない高さまで持ち上げれば良いのだが、最初に記述した「持ちにくい」という問題のため、その動作がかなり疲れる。しかしこの弊害は加速設定で持ち上げなくてもマウスポインタが画面端まで移動するようにすれば解消する。
大きさと形状を日本人の手に合わせてくれればもう少し使い易いマウスになっただろう。使い易いという人のほとんどが大きな手だったりする。女性だと言葉通り大きくて手に余る。(余談だが、PlayStationのコントローラーは国内のと海外のでは、その国民のサイズに合わせているためサイズが異なるとどこかの記事で読んだことがある。これくらいの考慮はして欲しいものだ)
6,7年前にX-Windowが稼動しているSUNのPCで使われていた光学式マウスのサイズは、今のIntelliMouse explorerに比べれば3分の2程度の大きさだったと記憶している(ただし専用のマウスパッドが必要だが)。まぁ、小型化が得意な日本人の手にかかればサードパティーから小さい光学式マウスが発売されるだろう(既に出ていたり)。日本メーカーより台湾メーカーあたりが有力か。
会社のPCだから金銭的に損はしていないが、これが個人で購入していたら相当腹が立ったことは間違いない。使っている途中で我慢出来なくなったため元のマウスに戻してしまった。
最後に良い点を挙げておくとホイールが軽くなって回しやすい。レーザービームごっこをして遊べる。以上。
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